日本は今が一番平和かもしれない
いきなりこう書くと、何を言っているんだと思う方もおられるでしょう。
確かに、経済大国日本と言われながらも餓死者が出たり、また災害大国日本と言われ、地震・台風・津波等の自然災害にしばしば見舞われます。
記憶に新しいのは、やはり地震と津波がもたらした福島第一原発事故でしょう。
それによる放射線(放射能)に脅かされ今も多くの方々が避難生活を強いられています。
また、今月始めには10年に1度クラスと言われる台風が列島を襲い、被害が出ました。
とても平和とは言えないだろうと。
ですが、長期的な眼で見てみるとどうでしょうか。
20年ほど前にバブルが崩壊し、景気・経済がひどく悪化した状態から立ち直ってきた日本。
現在の安倍首相は大胆な経済政策を掲げ、景気回復に努めています。
中小企業には中々効果が現れないものの、大企業では賃金上昇などが行われたりと、徐々に回復の兆しは見えてきました。
一方でこの安倍首相、今月1日に、集団的自衛権の行使を容認する閣議決定を行いました。
これにより、解釈改憲だ とか、自衛隊は人を殺す・殺されることになる とか、たくさんの懸念が出ています。
安倍首相は、7月1日の会見で、外国を防衛するための武力行使は決して行わない、あくまで、日本(日本人)の存立が危ぶまれるような事態に際して、自衛の措置を取ることだけしか憲法は許していない と言っています。
ただ、私が危惧しているのは“未来”です。
安倍首相は、戦争への道を開くことはこれからも決して無いとしていますが、果たして本当にそうでしょうか。
安倍政権時やこの先数代はないとしても、何十年後かに、悪い意味で頭の回る人が首相になったらどうでしょう。
私達が思いもよらない方法で、国民が止める間もなく戦争への道を開いてしまうかもしれません。
集団的自衛権を閣議決定する前からもその可能性はあっただろうと言う方もいると思います。
ですが、集団的自衛権を閣議決定する事で、その可能性が高まったということです。
そしてもう1つ、武器輸出三原則を防衛装備移転三原則に変えたことです。
これにより、例えば、アメリカの安全保障を目的に輸出したミサイルが、中東に渡る可能性もあり得るのです。*1
紛争国には輸出しないとしていますが、それが武装集団に奪われたらどうでしょうか。
現在の中東情勢は、シリア・ガザ・ウクライナを中心に混沌としています。
それらの紛争の影には、大抵アメリカやロシアといった大国の存在があります。
その大国が、それぞれ敵対する国(勢力)を支援している という事例も多々あります。
これを、先述の集団的自衛権と繋げてみましょう。
例えば、アメリカが中東のある国を守る(支援する)ために軍隊を派遣したとします。
日本は、その時どうするのでしょうか。
アメリカの軍隊と共に戦いますか?
これは安倍首相は否定していますよね。
ではアメリカの艦船に、イラク戦争の時のように給油しますか?
相手国から見れば、その日本の行為はアメリカの支援ということになります。
つまり、日本も敵と見なし、攻撃する可能性がありますよね。
その海上の自衛隊も然り、日本のアメリカ軍基地も狙われる可能性があります。
アメリカとの関係だけではありません。
中国とは尖閣諸島、韓国とは竹島、ロシアとは北方領土を巡る問題があります。
今のところ、これらの為政者は、危ないボタンを押すことはないようです。
そんな事をすれば多大な犠牲が出ることは分かりきっていますからね。
ただ、10年後も、同じ状況だと言えますか?
第三次世界大戦が絶対に起こらないとも言えないでしょう。
肝心なのは、未来を見据えた政策です。
何かを大きく変える時は、誰しもが口実をつけてそれを正当化します。
ただ、それは本当に正しいのか。
未来ではどうなっているのか、どんな使い方をされているのか。
想像し得る全ての事態を考えなければなりません。
集団的自衛権などは、何か強力な監視がないと、とんでもないことになってしまう気がしてなりません。
起きてからでは遅い。
未来の日本の人々の命を守るのは私達の使命です。
<参考>
・http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1027401540
・http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%99%E3%83%8E%E3%83%9F%E3%82%AF%E3%82%B9
・http://www.mod.go.jp/j/press/news/2014/04/01a.html
・http://www.youtube.com/watch?v=C-GWBqpdKM4
・http://seiji.yahoo.co.jp/close_up/1351/
・http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A6%E5%99%A8%E8%BC%B8%E5%87%BA%E4%B8%89%E5%8E%9F%E5%89%87
・http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140717/k10013098871000.html