TPPが日本に与える影響(1)
2014年11月現在、シンガポール・ニュージーランド・チリ・ブルネイ・アメリカ・オーストラリア・ペルー・ベトナム・マレーシア・メキシコ・カナダ・日本 の12カ国で、TPP(環太平洋経済連携協定)*1の締結交渉が行われています。
外務省のホームページには、TPPとは、
アジア太平洋地域において高い自由化を目標とし,非関税分野や新しい貿易課題を含む包括的な協定
と書かれています。
要は、様々な分野で関税を撤廃(もしくは引き下げ)し、より自由な貿易を促進し、さらにルールや仕組みを統一する といった感じです。
ただ、この交渉の内容はほとんどが秘密厳守で、正確な進捗状況などが分かりません。
その理由は、利害関係のある第三国が干渉してくる可能性などがあるから のようです。
確かに、どこかとどこかの国が自由な貿易協定を結べば、その国と貿易している他の国の中には不利になるところがあります。
ただ、「国民にほとんど情報を知らせないまま交渉を進めるのはどうなのか」という疑問の声も上がっています。
日本は農産物などの関税を高く維持したいわけですが、他国にもそれぞれ高い関税を維持したい分野があり、それは交渉が中々進まない原因の1つとなっています。
5月にはアメリカの農業団体が、8月には同じくアメリカの下院の与野党議員100人以上が、TPP交渉で、日本が農産物の関税を高く維持するなら交渉から除外するよう求めるということもありました。
このように、いつ締結できるのか、また本当に締結できるのかも分からなくなっているように感じられるTPP交渉ですが、もしこれを日本が締結した場合、日本にどのような影響があるのでしょうか。
分かっている範囲でまとめてみたいと思いますが、あまりにも文量が多くなってしまうため、これから数回に分けて執筆していきたいと思います。
(基本的に、インターネット上に上がっている情報を集めて再構成したものになります。)
また、賛成意見には反対意見、反対意見には賛成意見を持ってくるなど、できる限り中立な立場で書いていきたいと思います。
TPPは、私たちの生活に直接関わってくる問題です。
これからの記事を読んで、皆様が理解を深めるのに少しでもお役に立つことができれば、と思います。
>>TPPが日本に与える影響(2) へ続く
<参照>
・http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/tpp/(外務省)
・http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0E82KR20140528(ロイター)
・http://www.jiji.com/jc/zc?k=201408/2014080200080(時事通信)
・http://okwave.jp/qa/q8193054.html(OKWave)
*1:日本語の方では、他にも様々な言い方がある